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バックボーン:Xバンド周波数帯のメリット

Xバンド周波数帯の特徴とメリット

Xバンド周波数帯の特徴とメリット

Xバンドは政府用通信に適した周波数帯です。
主に衛星通信は3GHz~30GHzのSHF周波数帯で送受信を行います。この周波数帯はC、X、Ku、Kaなどの各バンドに細分化され、使用目的に応じて各バンドの特性を活かして利用するのが一般的です。私たちの利用するXバンドは7~8GHz間の帯域で、主に移動体衛星通信用帯域として世界中の国や地域の政府用通信で広く利用されています。Xバンドは、次のような特徴を持っています。

伝搬損失が少ない

Xバンドは「電波の窓」と呼ばれ、電波伝搬に障害となる降雨による伝搬損失、大気による吸収などの減衰が小さい周波数帯です。

Xバンド周波数帯の特徴とメリット

フェージングや混信、干渉が少ない

この周波数帯は、VHF/UHFに比べ、地上局空中線の電波の指向特性が高く、フェージングや混信、干渉が少なく、妨害を受けにくい特徴を持っています。
また方向探知器等による位置特定も難しくなります。

移動体衛星通信に割り当てられた周波数帯

国際連合の専門機関である国際電気通信連合「ITU(International Telecommunication Union)」で定られる無線通信規則(衛星通信の使用周波数割当、軌道の配分と登録)に従って、このXバンドが割り当てられています。

妨害・セキュリティ対策がとりやすい

世界の趨勢として政府・軍事用の衛星通信にはUHF帯、SHF帯(Xバンド)が使われています。なかでも電波の指向特性から、妨害(ジャミング)、秘匿(盗聴防止)等の対策がとりやすいXバンドが多く使われています。

Xバンド周波数帯の特徴とメリット

Xバンド移動体衛星通信のメリットは「抗堪性」「秘匿性」「広帯域性」です。
移動中の地球局が衛星を捕捉して高品質の通信を行うには、通常の定点間での通信に比べてはるかに高水準な技術が必要です。また衛星に搭載する通信設備の小型化や耐久性といったハード面でも高レベルな仕様が要求されます。一方で衛星を仰ぎ見ることのできる場所であれば、どの地点においても瞬時に通信できることは衛星通信の大きなメリットです。
さらに移動体衛星通信は電波の周波数帯域幅が広く、情報量の多いデータ伝送にも有利です。
現在、公衆回線としてLバンドやSバンド周波数帯を使用した移動体衛星通信サービスが提供されていますが、安全保障での用途に求められる「抗堪性」「秘匿性」「広帯域性」などの要求に対しては、周波数帯の特性を活かしたXバンドでの移動体衛星通信が適しています。

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